木材を切ったり削ったりしていると必ず悩まされるのが、木くずや粉じん。
特に電動工具によるそれは凄まじく、丸ノコやトリマを屋内で使っていると空気が霞み出し、吸じん機能付きランダムサンダーは吸い取った粉じんですぐにいっぱいになってしまいます。
また粉じんを吸い込み続けると、アレルギー性皮膚炎や肺疾患など様々な病気になる恐れがあります。
そこで集塵機の出番なわけですが、ホームセンターに見に行くと必ずと言っていいほど置いているのがリョービの『VC-1100』です。
1万円もしないで買えると思います。
僕もVC-1100を買おうと思っていました。
しかしネットで買おうと見たときに1万を超えていて、代わりに見つけたのがスタンレーの『SL18410-5B』だったのです。
8,000円代半ばで買えました。安い。
目次
スタンレー『SL18410-5B』とリョービ『VC-1100』を比較する
下記は2機種の比較表です。
SL18410-5B | VC-1100 | |
---|---|---|
集じん容量 | 乾燥15L、液体12L | 乾燥15L、液体12L |
吸込仕事率 | 213W | 160W |
風量 | 2.5 m3/min | 2.5 m3/min |
真空度 | 17kPa | 16kPa |
運転音 | 70dB | 75dB |
消費電力 | 1,200W | 1,050W |
電源コード | 10m | 2.5m |
質量 | 3.98kg | 5.5kg |
サイズ | L385×W385×H470mm | L345×W350×H435mm |
その他 | ブロワ機能付き |
サイズがでかいですが、性能はほぼ上回っています!
すごくないですか?スタンレーのほうが安いのに!
コードなんか4倍も長くて、これが意外と便利だったりします。片付け面倒だけど。
軽いのもGood。
問題は工具と繋げるのか?です。繋げないとただの掃除機になってしまいます。
リョービはアダプタが各種販売されているので、工具に繋ぐことはもちろん可能です。
しかしスタンレーはそういったものが見当たりません。
確実に行くなら、やっぱりリョービのほうが間違いないです。
スタンレー『SL18410-5B』の詳細
では、購入したSL18410-5Bを見ていきましょう。

本体正面の差込口にホースを装着すれば、掃除機や集塵機として使用することができます。
差し込んでみると、カチャッという感じではなくフニャというか、あまり気持ちのいい手応えはありません。
値段相応でしょう。
あと、なぜか販売サイトの画像だとホースがえらく短く見えるのですが、普通に1.5mありました。
何気にここが一番心配でした(笑)

背面にもホース差込口があります。
こちらはブロワ用で、間違えてしまうと吸うはずのものを吹き飛ばして悲惨なことになります。

左がフロアブラシ、右がフロアノズルというものらしいです。
フロアブラシはいわゆる普通の掃除機ヘッド。
家庭用掃除機のそれに比べるとかなりシンプルですね。
フロアノズルは液体を吸うときに使います。

延長管は普通の掃除機と違い伸縮式ではないので、3本を繋いで長くします。
一番下のは見てわかるとおり、スキマノズルですね。

すごく大きなカートリッジ式のフィルターが付いています。
これで細かな粉じんをキャッチし、排出する空気をクリーンにするわけです。
汚れても水洗いできます。
因みにこのフィルターの付いた蓋を外すと、下はただのバケツです。

左下の青いものは合成繊維フィルターで、その上の輪っか(クランプリング)で固定します。
主に普通のごみを吸い取る時に使うもの。
右上は液体や湿ったごみ用のスポンジフィルター。
右下は紙パックで、普通のごみ以外に木くずや粉じんもいけるらしい。
DIYの集じん目的なら、全部使わなくていいかも。

延長管やノズルはキャスターの上に収納できるようになっています。

収納時はこんな感じです。
ごちゃっとしていますね(笑)
無骨なクリーナーだと思って買ったのですが、なんだかかわいらしく見えてきました。
場所を取るので収納場所に難儀しますが、吸引力が強く、ブロワにもなれる頼もしい子です。
リョービのトリマ『MTR-42』にシンデレラフィット
さて、本題の「集塵機として使えるか」=「電動工具に繋いで集じんできるのか」を検証してみます。
僕が持っている工具でクリーナーを取り付けたいのはこちら。
まずは何気なくトリマにホースの先端を差し込んでみると……

ぴったりではありませんか!!!
リョービのトリマ『MTR-42』の集じんアダプタにシンデレラフィット!
このアダプタはどの集塵機を繋げるのにも必要です。
ぐらぐらしていたり、きつすぎたりすることもありません。
試しに少し溝を彫ってみたところ、ばっちり粉じんを吸い取ってくれました。

この調子で残りの工具にも繋げられるのでは!と思ったけど、そう上手くはいきません。
丸ノコとサンダーはそのままでは繋がらず、アダプタとなるものを用意する必要があります。
塩ビ管継手をアダプタにする
ホームセンターでよく見るグレーの塩ビ管継手をアダプタの代わりにしてみます。
まずはクリーナーのホース先端をノギスで測る必要がありますね。

ホース先端の外径は31mm。
リョービのR1というアダプタの外径が30~31mmでほぼ同じ。
どうりでトリマにぴったりだったわけです。
ということは、スタンレー『SL18410-5B』はR1アダプタが合う工具ならどれでもフィットするのかも?
他を持っていないのでわかりませんが、試してみたいですね。

内径は26.1mmでした。
丸ノコとサンダーの排出口もそれぞれ測ります。
この結果を基に購入した継手がこちらです。

左が20×25の異径継手、右が25の継手です。
ネイビーが売っていたので、グレーではなくこちらにしました。
継手の数字は「呼び径」というもので、継ぎ口の外径や内径ではないので注意!
結論から言うと、ぴったりのものはないので加工する必要があります。
薄いゴムシートを超強力両面テープで貼って調整していきます。
出来上がったものがこちら。

左側が丸ノコ用で、細いほうの外側にゴムシートを1周と、太いほうに半周。
右側がサンダー用で、ゴムシート1周と半周。
半周側にクリーナーのホースを差し込み、もう一方を工具に取り付けます。
だいたいなので、ゴムシートを付ける量は調整が必要です。
お手製アダプタで集塵機と工具を繋いでみると……

丸ノコも

サンダーも無事繋ぐことができました。
お手製アダプタを作ることができれば、どんな集塵機でも繋ぐことができるというわけですね。
繋ぐだけなら家庭用の掃除機でもできてしまいます。
まだ使い始めたばかりなので耐久性などはまだわかりませんが、集塵機として十分使えるクリーナーだと断言できます。
DIYのお供に、スタンレー 『SL18410-5B』 を検討してみてはいかがでしょうか。