テーパーレッグ(先細りの脚)でサイドテーブルの作品レベルを上げよう【脚の加工編】

テーパーレッグのアイキャッチ

テーパーレッグとは、均一の太さの角柱や円柱でできた脚とは違い、先端へ向けて細くなり見た目にもすっきりとした軽やかなデザインの脚です。

テーパーレッグだからいいとか、そうでないからダメだとか、そういう話ではありません。

その辺りは家具を置く部屋のテイストとか好みによります。

ただ何も考えず角材を脚にするのなら、先細りさせた脚のほうが素人っぽさを少し解消することができますよ、という話です。

そういう僕も素人なわけですが、難しい斜めのカットは治具を作れば可能です。

テーブルソーを使うのが容易なやり方だと思いますが、手持ち丸ノコでまずまず簡単にできますよ!

作るのはサイドテーブルの脚

今回作るのはソファやベッドの脇にちょうどいい、引き出し付きのサイドテーブルの脚です。

テーブルはこんな感じ↓

サイドテーブルのイメージ図

脚に使った木材は広葉樹が良かったけど高いので、45mm×45mmのヒバ集成材をセレクト。

45角のヒバ角材

長さは560mmにカットします。

それぞれ外側2面は垂直のまま、内側2面をテーパーに加工します。

手持ち丸ノコ用のテーパー治具を作る

何度も言いますが、テーブルソーは使いません。

手持ち丸ノコで切るにはそれなりの治具を用意したほうが楽です。

治具と言っても大したものではなく、決まった角度で決まったサイズにカットできるよう、手製の丸ノコガイドの裏側に真っ直ぐな棒材を貼っただけという単純なもの。

テーパー切断用治具

作り方は、まず1本の角材に切断面の墨付けをします。

1本だけ墨付け

その墨線を丸ノコガイドに普通に合わせ、動かないように固定したまま棒材をぴったり沿わせるだけ。

接着は両面テープで簡単に貼り付けました。

無理に力を入れると動いたり外れたりしてしまいますが、これで材料を固定するわけではなく、位置を決めるだけなら充分でしょう。

テーパー切り治具の表と裏

上図のように、裏に貼り付けた棒材に沿わせるだけで、4本すべて同じ形に切り揃えられます。

因みに以前作った丸ノコガイドではフェンスが高く、45角を切れるほど刃を多く出せなかったので、今回作り直しています。

丸ノコガイド

以前作った丸ノコガイドの記事はこちら↓です。

治具を使ったテーパー脚の切り方

普通にガイドに沿って切ればいいのですが、この治具を使うには隣り合う2面を切る順番に注意が必要です。

テーパー脚の切る順番

上図のように、切り進む方向の手前(脚の先端)から見て隣り合う面の右側からカット(①)し、その後にもう一面をカット(②)します。

この順番で切ると、②のときに①で切った面が下になります。

下面が斜めで切りづらそうと思うかもしれませんが、①で切り落とした端材がちょうど同じ角度なので、下に挟み入れてしまえば安定します。下図の斜線部が端材です。

隙間に切り落とした材を挟む

順番を逆にすると①でカットした面が上に来ます。

同じように端材を入れればできないこともないですけど、治具に材料をセットしづらくなります。

順番が逆だと合わせづらい

◯印の箇所、合わせづらそうですよね。

長辺方向も、加工したい木材とのかかりが少ないので切断角度が安定しないと思います。

テーパー加工後の角材

実際に丸ノコで切っている写真は撮り忘れましたが、綺麗なテーパー脚になりました。

あ、基本ですが、木材やガイドはしっかりクランプで固定してくださいね!

加工面を仕上げる

丸ノコで加工した場合、切断面が荒れているかもしれません。僕は荒れていました。

よく切れるという噂の鮫肌黒鯱のようなチップソーを使ったら綺麗にできるかも。

とにかく荒れた面はサンダーなどやすり掛けで仕上げましょう。

使ったのはかなり粗い80番のペーパー。

加工面をやすりがけ

サンダーをかけるときは写真のように、1本ずつではなくまとめて行います。

狭い面積だと、相当注意しないと丸めてしまったり傾斜をつけてしまったりと失敗につながります。

木材の荒さがなくなったら240番あたりのペーパーで仕上げれば完成です。

加工後のテーパーレッグ4本

形の揃ったテーパー脚4本が、簡単にできました。

これをテーブルや椅子の脚にするなら面取りは必要でしょうし、どうせやるなら大きめのRにしたり角面にしたりとデザインを加えることで、さらに作品のレベルアップにつながるはずです。

まずは脚だけでしたが、このあと最初に紹介したサイドテーブルを作っていく予定です。

そちらもご期待いただければと思います。